「かつお節とだしで、おいしさと健康に貢献する」
このミッションのもと、かつお節・だし研究所では、様々な研究を行っています。
これまでの学会発表
かつお節・だし研究所は、4つの使命のもとに研究・開発に取り組んでいます。
かつお節は、作り方を変えることで味や香りが違ってきます。
研究所では、うま味が強くて香りが良いかつお節の作り方を日々研究するほか、かつお節のうま味成分であるイノシン酸の含有量が多い「氷温熟成かつお節」シリーズや、温かい料理の上でよく動く「踊る!かつお節」などの商品を開発してきました。
味や香りだけでなく、食感、色、料理との相性など、かつお節に関する様々な研究を行っています。
また、研究所で保管している700株以上のカビ菌の中から、どのカビ菌がかつお節をおいしくするのか、時間をかけて調べています。
氷温熟成かつお節
新鮮なカツオを使うほどうま味の濃いかつお節が出来ることから、鮮度を保ってかつお節をつくる製法「氷温熟成法」に注目。
とれたてのカツオを新鮮なまま冷凍して運び、
0度以下のカツオが凍る直前の温度帯(氷温帯)で解凍することで、うま味成分の多いかつお節を作ることに成功しました。
さらに削る直前に遠赤外線加工を行うことで、かつお節の内部にまで効率的に熱を伝え、おいしさの流出を最小限に抑えながら、殺菌と節を削りやすくする工程を同時に行います。
かつお節やだしには、たくさんの呈味成分や香気成分が含まれています。
研究所では、かつお節を削った直後の華やかな香りに寄与する香気成分を調べたり、かつお節及びその他の魚節からとっただしを味認識装置や香気成分分析装置を使って分析し、その特徴を明らかにする研究などを行っています。
他にも、かつお節やそのだし殻に多く含まれるタンパク質の分解条件等を検討し、アミノ酸をたっぷり含んだおいしい調味料ができる製法を確立しました。その調味料は、ヤマキの主力商品である「めんつゆ」や「減塩だしつゆ」等に使用されています。
塩分や糖質の摂取量を気にしている人が増えていて、かつお節やだしの健康効果は、最近ますます注目を集めています。
近年の研究で、だしをたっぷりと使うことで、減塩料理や糖質制限食品にありがちな味の物足りなさを補うことができ、料理の塩分や糖質を減らせることがわかりました。
また、かつお節に含まれる「ペプチド」という成分が、血糖値や血圧の上昇を抑える働きをもっていることを明らかにしました。
だしの魅力がよりたくさんの人に伝わるよう、だしの知識を広める活動を行なっています。
「野菜がおいしくなる」「身体にやさしく心を落ち着かせる」など、知っているようで忘れがちな、だしを料理に取り入れるメリットを発信しています。
さらに、かつお節のことやだしの取り方、お子さんが苦手な食材を食べやすくするレシピなどもご紹介しています。
研究所では、品質のよいかつお節(枯節)を製造するために、1980年代からカビ菌の採取・選抜に取り組んできました。
1988年時点で70株ほどだったカビ菌の数は、いまや700株以上になります。現在、そのうちの3株を選抜し、用途に応じてこだわって使い分けています。
また、採取した全てのカビ菌は、将来の活用のためにライブラリー化され、研究所で大切に保管されています。
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