ニュースリリース

立命館大学のイノベーション創出の実践型学習
「EDGE+Rプログラム」でワークショップを開催
~調理科学×システムデザインでかつお節のSDGsなアイデアを考える~

ヤマキ株式会社(本社:愛媛県伊予市 代表取締役社長:城戸善浩)は、11月24日の「鰹節の日」を控えた2022年11月20日(日)、立命館大学・武庫川女子大学と連携し、イノベーション創出人材の育成を目的とした立命館大学の「EDGE+Rプログラム」の一環でワークショップを開催しました。当日は、学生・社会人計9名が立命館大学びわこ・くさつキャンパスの会場に集まり、調理科学とシステムデザインの観点からかつお節のいいところについて学びました。

実施背景

今も昔も、日本の食卓で親しまれているかつお節はその栄養価や活用方法など、まだまだ知られていない価値や魅力を秘めています。

ヤマキは、「鰹節屋・だし屋」として、かつお節の魅力を生活者に届けたいという思いから、「EDGE+Rプログラム」の一環としてワークショップの実施に至りました。生活者と一緒に考えることで魅力をより身近に感じてもらい、これまでにない視点でかつお節の新たな価値を創造することが目的です。また、昨今SDGsの観点から捨てる部分が少ない食材が注目されていますが、かつお節もその1つです。様々な魅力を持つかつお節を題材として、私たちの未来・家族・生き方を共に考え、ディスカッションできる場を提供しました。 このワークショップは、調理学を専門とする武庫川女子大学 食物栄養科学部 本田智巳講師、生産システム工学・システムデザインを専門とする立命館大学 食マネジメント学部 野中朋美准教授との取り組みです。

ワークショップ概要

「【調理科学×システムデザイン】~かつお節でSDGsを考える。システムデザインを通じてイノベーション・創造性を育む~」と題し、かつお節の基本情報やサステナブルな一面に関する講義、種類・削り方別の食べ比べ、システムデザインのレクチャーを踏まえ、SDGs視点でかつお節のアイデアを考案するグループワークを実施しました。 今回のワークショップは女性視点からのイノベーション創発を目的とした「EDGE+RプログラムGirls Camp」の一環で、女性を対象としておりましたが、熱い希望により男子学生4名にもアシスタントとして参加していただきました。

日時
2022年11月20日(日)
場所
立命館大学 びわこ・くさつキャンパス
参加者数
9名
登壇者
武庫川女子大学 食物栄養科学部 本田智巳講師
立命館大学 食マネジメント学部 野中朋美准教授
ヤマキ社員 4名

内容
講義Part.1 かつお節を知ろう
 ヤマキ社員が講師となり、かつお節の基礎知識とサステナブルな側面について知る。

講義Part.2 かつお節のおいしさ・おもしろさ・便利さ(本田講師)
 製造方法や削り方の異なるかつお節の特性を確認したり、かつお節の有無で料理を食べ比べたりしながら、嗜好性や栄養性を高め、かつ食品廃棄物を削減するかつお節の使い方について学ぶ。

講義Part.3 システムデザイン(野中准教授)
 システムデザインの基礎、グループワークでのアーキテクチャ設計についてレクチャー。

グループワーク(ファシリテーター:本田講師、野中准教授)
「日常生活の中のちょっとしたことでできる、かつお節で○○が△△になる
見たことも聞いたこともないサービス・商品・料理を考えよう」
 グループに分かれ、講義で得た知識・体験も踏まえながら、かつお節を使ったサステナブルなアイデアを考案。最後はグループごとに発表し、アイデアについての質疑応答を交わしながら、ヤマキ社員、講師からのアドバイスや全体ディスカッションを実施。

ワークショップの様子

講義
「かつお節を知ろう」講義では、かつお節の歴史や製造工程についてヤマキ社員から動画を交えて説明。参加者は、削る前のかつお節や様々な商品を手に取りながら熱心に耳を傾けていました。
武庫川女子大学・本田講師の「かつお節のおいしさ・おもしろさ・便利さ」では、グラタンとトマトスープにかつお節を加えることによる味の違いを体感。「かつお節をプラスすることで味が濃くなり、うま味が増したように感じる」といった声が挙がりました。
続いて、立命館大学・野中准教授の「システムデザイン」講義では、アーキテクチャ設計をレクチャーし、後半のグループワークに向けて、アイデア考案の基礎知識をインプットしました。

グループワーク
「日常生活の中のちょっとしたことでできる、かつお節で○○が△△になる見たことも聞いたこともないサービス・商品・料理を考えよう」をテーマとしたグループワークを実施しました。前段の講義を踏まえて、それぞれが持ち寄った新しい発見や気づきを基に、世の中にある様々な課題と紐づけながらグループでディスカッション。食品ロス削減に貢献する新しい食べ方提案の他、かつお節に馴染みのない海外の方への訴求案や、食品という枠を超えたかつお節消費の提案など、ヤマキ社員も思いつかないような自由で斬新なアイデアが多く発表されました。

ワークショップ実施後には参加者から、「普段何気なく食べているかつお節の奥深さに触れることができて、とても貴重な機会となった」、「いつもの食事に簡単に取り入れられると知ったため、今後積極的に使いたい」、「日本を越えて、世界中の人にかつお節の魅力を知ってもらうべき」など、嬉しい感想が多く挙がりました。

講師コメント

武庫川女子大学 食物栄養科学部 本田智巳講師
かつお節という慣れ親しんだ食材について、文化的背景や健康、おいしさ、SDGsの側面から学び、さらに自分たちで新たなアイデアを創出するというワークは、参加者がかつお節の魅力について改めて考えるきっかけとなったのではないかと思います。さらに、かつお削り節を食べ比べる食味体験を取り入れたことで、参加者のかつお節に対する興味・関心を喚起できたと考えています。本ワークショップが、様々な食材についても深く理解するきっかけにつながればと思います。

立命館大学 食マネジメント学部 野中朋美准教授
前半の講義では、原材料であるカツオの栄養面や生物学的な特徴、かつお節の歴史や加工技術、環境や社会との関わりなど多視点からかつお節を学びました。かつお節を使ったSDGs解決のアイデアを考えるグループワークでは、うま味や香りに着目したサービスや、だしがらを活用した栄養食など、多彩なアイデアが出されました。かつお節の魅力を、座学のみならず活用法や試食を通じて実際に体験しながら、ひとつの食材を深く理解し、その食材から見えてくる社会課題解決を参加者の皆さんとディスカッションできたとても有意義な半日になったと思います。

立命館大学「EDGE+Rプログラム」とは

立命館大学「EDGE+R」は、イノベーション創出を担い得る次世代の育成を目的とした正課外の実践型プログラムです。多様な受講生メンバーから作るチームで行うPBL(Project-Based-Learning)を主軸とし、チームメンバーと協働して新たな価値創造(イノベーション創出)の面白さを体感する中で、課題を創造・実行・達成する為に必要なマインドとスキルを実践的に身につけることを目指し、様々なプログラムを用意しています。

全学部/研究科の学生、若手研究者、社会人、附属校の小・中・高校生や他大学生など幅広く多様な受講生を集め、チームを作り、本学研究室の技術シーズ、連携企業ニーズ、社会的ニーズなどをもとに、課題抽出・課題形成・課題解決のサイクルを回すPBL型プログラムです。多くのプログラムが「多様性」と「チーム」をキーワードに、自主自律のチーム活動を通して、新たな価値創造の「意義」と「プロセス」を体験する正課外の実践型学習です。

立命館大学「EDGE+Rプログラム」 HP
https://www.ritsumei.ac.jp/ru_gr/edge/

立命館大学「EDGE+Rプログラム」 紹介動画
https://www.youtube.com/watch?v=uUruRgXM3mw

当社概要

社名
ヤマキ株式会社
本社所在地
愛媛県伊予市米湊1698-6
資本金
1億円
設立
大正6年(1917年)4月
代表者
代表取締役社長 城戸 善浩
事業内容
削り節、風味調味料、液体調味料製品の製造・販売
売上高
430億円(2022年3月期)
社員数
704名(2022年4月現在)

かつお節の魅力を広める「ヤマキ かつお節プラス®」

生活者の皆さまにかつお節の価値や魅力を広める活動、
「ヤマキ かつお節プラス®」を実施しています。
かつお節を“プラス”することで、生活がちょっと“プラス”になる情報をお届けしていきます。 
「ヤマキ かつお節プラス®」WEBサイト:https://www.yamaki.co.jp/katsuobushi-plus/

ヤマキは、「鰹節屋・だし屋、ヤマキ。」として鰹節とだしを通じて、「おいしさ」と「健康」、
そして「食文化の継承・食資源の持続性確保」に貢献してまいります。 
https://www.yamaki.co.jp