製造編

かつお節ができるまで

カツオってどんな魚?

かつお節の原料となるカツオの体長は60cm前後で、背は濃青色、腹部は銀白色をしており、腹部のシマ模様が特徴の魚です。このシマ模様は、普段泳いでいるときにははっきりと見えません。エサをとるときに興奮すると横シマが、死ぬと縦シマが現れます。カツオの口を上にしたときに、シマ模様の向きが横を向いていれば横シマ、縦になっていれば縦シマです。

着物には「鰹縞(かつおじま)」といわれる、青や紺の濃淡が縦に並んだ柄の織物があります。カツオの模様に似ていることから「鰹縞」という名前がついたと言われています。江戸時代に始まり、現代の着物にも用いられています。

回遊魚であるカツオは止まることなく一生泳ぎ続け、生涯で泳ぐ距離はなんと、地球約20周分。通常は時速約3kmで遊泳しますが、エサをとるときは速度が増し、その到達時速は約60kmにもなります。50mプールをおよそ3秒で泳ぎ進めることができる速さです。

カツオは日本近海でも見られ、春、黒潮に沿って日本の太平洋岸を北上するものは「上りがつお・初がつお」と呼ばれます。初夏の恵みを味わう風物詩でもあり、脂が少なくさっぱりとした味わいが特徴です。

一方、晩夏から秋にかけて日本の太平洋岸を南下するカツオは「下りがつお・戻りがつお」と呼ばれます。脂がのっていることから「トロかつお」ともいわれ、刺身などの生食用としても人気です。

かつお節の原料にするものは、脂肪分が少ない「上りがつお」が適しています。

かつお節の原料となるカツオの体長は60cm前後で、背は濃青色、腹部は銀白色をしており、腹部のシマ模様が特徴の魚です。このシマ模様は、普段泳いでいるときにははっきりと見えません。エサをとるときに興奮すると横シマが、死ぬと縦シマが現れます。カツオの口を上にしたときに、シマ模様の向きが横を向いていれば横シマ、縦になっていれば縦シマです。

着物には「鰹縞(かつおじま)」といわれる、青や紺の濃淡が縦に並んだ柄の織物があります。カツオの模様に似ていることから「鰹縞」という名前がついたと言われています。江戸時代に始まり、現代の着物にも用いられています。

回遊魚であるカツオは止まることなく一生泳ぎ続け、生涯で泳ぐ距離はなんと、地球約20周分。通常は時速約3kmで遊泳しますが、エサをとるときは速度が増し、その到達時速は約60kmにもなります。50mプールをおよそ3秒で泳ぎ進めることができる速さです。

カツオは日本近海でも見られ、春、黒潮に沿って日本の太平洋岸を北上するものは「上りがつお・初がつお」と呼ばれます。初夏の恵みを味わう風物詩でもあり、脂が少なくさっぱりとした味わいが特徴です。

一方、晩夏から秋にかけて日本の太平洋岸を南下するカツオは「下りがつお・戻りがつお」と呼ばれます。脂がのっていることから「トロかつお」ともいわれ、刺身などの生食用としても人気です。

かつお節の原料にするものは、脂肪分が少ない「上りがつお」が適しています。

カツオはどうやって獲るの?

カツオは、「巻き網漁」や「一本釣り」をして獲ることができます。

巻き網漁とは、大型漁船から大きな網を広げ、魚を群れごと囲い込んで獲る方法で、一度に大量の魚を獲ることができます。

一本釣りは、船から釣り竿を使って獲る方法で、必要な魚を必要な分だけ獲る漁法です。1本ずつ獲るため魚同士がぶつかったり擦れたりしないため、傷つけずに獲ることができます。

魚の獲り過ぎは水産資源の減少の一因にもなるので、必要な魚を必要な量だけ獲る一本釣りは、生態系の維持につながるとされています。

2019年、ヤマキは、国策により一本釣りでの漁のみが認められているモルディブ共和国にかつお節工場を設立しました。国連加盟国が取り組んでいる「SDGs(持続可能な開発目標)」で掲げられた、「持続性ある水産原料の調達」と日本の食文化、両方への貢献を目指しています。

ヤマキの環境への取り組みはこちら

カツオは、「巻き網漁」や「一本釣り」をして獲ることができます。

巻き網漁とは、大型漁船から大きな網を広げ、魚を群れごと囲い込んで獲る方法で、一度に大量の魚を獲ることができます。

一本釣りは、船から釣り竿を使って獲る方法で、必要な魚を必要な分だけ獲る漁法です。1本ずつ獲るため魚同士がぶつかったり擦れたりしないため、傷つけずに獲ることができます。

魚の獲り過ぎは水産資源の減少の一因にもなるので、必要な魚を必要な量だけ獲る一本釣りは、生態系の維持につながるとされています。

2019年、ヤマキは、国策により一本釣りでの漁のみが認められているモルディブ共和国にかつお節工場を設立しました。国連加盟国が取り組んでいる「SDGs(持続可能な開発目標)」で掲げられた、「持続性ある水産原料の調達」と日本の食文化、両方への貢献を目指しています。

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カツオはどうやってかつお節になるの?

漁獲されたカツオは、さまざまな工程を経ながら、およそ半年以上かけてかつお節になります。

<保管>
遠洋で漁獲されたカツオは、船の上でマイナス20℃の低温で、近海で漁獲されたカツオは水蔵で保管します。

<水揚げ>
船が港に戻るのは、遠方だと出発してから約45日後、近海であれば数時間から1日ほどです。カツオを港におろし、魚を選び分けます。

<解凍>
遠洋で漁獲されたカツオは、まず解凍します。カツオを工場に運び、カツオの大きさ、質などの状態を確認しながら、水中で解凍します。

<生切り>
カツオの尾や頭部を落とし、腹の余分な肉や内臓などを取り除きながら、節の形に切り分けます。

<かご立て>
この後のカツオを煮る「煮熟(しゃじゅく)」という工程のために、カツオの大きさを見極めながら、金属製のかごに素早く並べます。

<煮熟(しゃじゅく)>
カツオをかごごと約80℃の湯に入れ、98℃まで温度を上げて1時間〜1時間半煮ます。煮熟後は風通しのよいところで風にさらして冷やします(放冷)。

<身おろし>
約3kg以上のカツオ1匹から、片身をさらに背と腹に分けて節4本分をとることができます。これを「本節(ほんぶし)」と呼びます。小さいカツオの場合は背と腹を切り分けずに半身のまま加工されるものもあります。見た目が亀の甲羅のように見えることから、「亀節(かめぶし)」とも呼ばれます。

<骨抜き(かご離し)>
骨抜きはすべて手作業で行います。カツオを再び冷やし、皮や汚れなどを取り除いてから、ピンセットを使って1本ずつ骨を抜きます。骨があるとかつお節になったときに割れてしまうため、残さないことが重要です。
骨抜きが終わると、カツオが完全に煮籠から離れるという意味から、この工程は別名「かご離し」とも呼ばれます。

<焙乾(ばいかん)・あん蒸>
煙でいぶすこと(焙乾)によって水分をとばし、たんぱく質を固めると同時に、細菌の繁殖もおさえます。焙乾後のカツオは表面だけが乾燥しないよう、カツオを寝かせて内側の水分を拡散させてから(あん蒸)、再び焙乾へ。この作業を2週間ほどかけて6〜15回繰り返し、水分を抜いていきます。
この段階の節の表面は、燻煙中の煙成分(タール)に覆われて黒くなり、ゴツゴツとしていることから「荒節(あらぶし)」または「鬼節(おにぶし)」と呼ばれます。その荒節を削ったものがお店でよく売られている「花かつお」となります。荒節は焙乾による燻香と、カツオの強い風味が楽しめるのが特徴です。

<研磨>
タールによってカビが生えにくくなっている荒節を、後のカビ付け工程のために研磨します。この状態の節を「裸節(はだかぶし)」と呼びます。

<カビ付け>
研磨を経た裸節にカビを噴霧し、温度・湿度が管理されている室でカビを発育させます。そのカビを「一番カビ」と呼びます。
かつお節を乾燥させて、再びカビを付けて発育させます。そのカビを「二番カビ」と呼びます。二番カビまで付けて仕上げたかつお節は「枯節(かれぶし)」と呼ばれます。
さらにカビ付けと乾燥を繰り返すことで、かつお節の最高級品といわれる「本枯節(ほんかれぶし)」ができあがります。
カビの発酵効果でかつお節の水分がさらに抜けて脂肪が分解され、うま味が凝縮することで酸味がおだやかになり、上品な香りで口当たりのよい、まろやかなだしがとれるようになります。
かつお節製造に用いるのは、しょうゆや味噌の発酵に使われるコウジカビに近い食用のカビです。ヤマキでは約700種類ものカビ菌を保有しており、厳選した優良なカビ菌を使用しています。

漁獲されたカツオは、さまざまな工程を経ながら、およそ半年以上かけてかつお節になります。

<保管>
遠洋で漁獲されたカツオは、船の上でマイナス20℃の低温で、近海で漁獲されたカツオは水蔵で保管します。

<水揚げ>
船が港に戻るのは、遠方だと出発してから約45日後、近海であれば数時間から1日ほどです。カツオを港におろし、魚を選び分けます。

<解凍>
遠洋で漁獲されたカツオは、まず解凍します。カツオを工場に運び、カツオの大きさ、質などの状態を確認しながら、水中で解凍します。

<生切り>
カツオの尾や頭部を落とし、腹の余分な肉や内臓などを取り除きながら、節の形に切り分けます。

<かご立て>
この後のカツオを煮る「煮熟(しゃじゅく)」という工程のために、カツオの大きさを見極めながら、金属製のかごに素早く並べます。

<煮熟(しゃじゅく)>
カツオをかごごと約80℃の湯に入れ、98℃まで温度を上げて1時間〜1時間半煮ます。煮熟後は風通しのよいところで風にさらして冷やします(放冷)。

<身おろし>
約3kg以上のカツオ1匹から、片身をさらに背と腹に分けて節4本分をとることができます。これを「本節(ほんぶし)」と呼びます。小さいカツオの場合は背と腹を切り分けずに半身のまま加工されるものもあります。見た目が亀の甲羅のように見えることから、「亀節(かめぶし)」とも呼ばれます。

<骨抜き(かご離し)>
骨抜きはすべて手作業で行います。カツオを再び冷やし、皮や汚れなどを取り除いてから、ピンセットを使って1本ずつ骨を抜きます。骨があるとかつお節になったときに割れてしまうため、残さないことが重要です。
骨抜きが終わると、カツオが完全に煮籠から離れるという意味から、この工程は別名「かご離し」とも呼ばれます。

<焙乾(ばいかん)・あん蒸>
煙でいぶすこと(焙乾)によって水分をとばし、たんぱく質を固めると同時に、細菌の繁殖もおさえます。焙乾後のカツオは表面だけが乾燥しないよう、カツオを寝かせて内側の水分を拡散させてから(あん蒸)、再び焙乾へ。この作業を2週間ほどかけて6〜15回繰り返し、水分を抜いていきます。
この段階の節の表面は、燻煙中の煙成分(タール)に覆われて黒くなり、ゴツゴツとしていることから「荒節(あらぶし)」または「鬼節(おにぶし)」と呼ばれます。その荒節を削ったものがお店でよく売られている「花かつお」となります。荒節は焙乾による燻香と、カツオの強い風味が楽しめるのが特徴です。

<研磨>
タールによってカビが生えにくくなっている荒節を、後のカビ付け工程のために研磨します。この状態の節を「裸節(はだかぶし)」と呼びます。

<カビ付け>
研磨を経た裸節にカビを噴霧し、温度・湿度が管理されている室でカビを発育させます。そのカビを「一番カビ」と呼びます。
かつお節を乾燥させて、再びカビを付けて発育させます。そのカビを「二番カビ」と呼びます。二番カビまで付けて仕上げたかつお節は「枯節(かれぶし)」と呼ばれます。
さらにカビ付けと乾燥を繰り返すことで、かつお節の最高級品といわれる「本枯節(ほんかれぶし)」ができあがります。
カビの発酵効果でかつお節の水分がさらに抜けて脂肪が分解され、うま味が凝縮することで酸味がおだやかになり、上品な香りで口当たりのよい、まろやかなだしがとれるようになります。
かつお節製造に用いるのは、しょうゆや味噌の発酵に使われるコウジカビに近い食用のカビです。ヤマキでは約700種類ものカビ菌を保有しており、厳選した優良なカビ菌を使用しています。

ヤマキの工場

ヤマキでは、原料となるかつお節は主に静岡県焼津、鹿児島県枕崎、鹿児島県山川から仕入れています。産地には技術指導を行いながら、協働的に開発に取り組んでいます。

仕入れたかつお節は、愛媛県の本社工場や群馬県のみなかみ工場で削っています。

熟練の目利きによる五感を使った検査により、機械では識別できない、かつお節の香り、ツヤ、形、硬さなどを確認し、目視では確認できない細かな金属片は、金属検出機で徹底チェックしています。

かつお節は、適度な水分を与えながら削りやすくするために必要に応じてミストシャワーで「加水」し、蒸気による殺菌「蒸煮(じょうしゃ)」などを経て、ようやく、かつお節を削る工程(切削)へと進みます。

うま味が豊富なかつお節ですが、カツオの鮮度が落ちると、うま味成分の素であるイノシン酸の量が減少してしまいます。そこで、ヤマキは独自の技術「氷温熟成法」を開発しました。冷凍されたカツオを氷温帯で解凍することで、通常の方法で解凍するよりもうま味成分を多く残してかつお節にすることができます。

ヤマキは、世界にネットワークを拡大し、国際規格に対応した生産体制を整え、環境に配慮しながら事業展開中です。同時に、鰹節屋として、おいしさへの追求も忘れません。

氷温熟成法の秘密はこちら

ヤマキでは、原料となるかつお節は主に静岡県焼津、鹿児島県枕崎、鹿児島県山川から仕入れています。産地には技術指導を行いながら、協働的に開発に取り組んでいます。

仕入れたかつお節は、愛媛県の本社工場や群馬県のみなかみ工場で削っています。

熟練の目利きによる五感を使った検査により、機械では識別できない、かつお節の香り、ツヤ、形、硬さなどを確認し、目視では確認できない細かな金属片は、金属検出機で徹底チェックしています。

かつお節は、適度な水分を与えながら削りやすくするために必要に応じてミストシャワーで「加水」し、蒸気による殺菌「蒸煮(じょうしゃ)」などを経て、ようやく、かつお節を削る工程(切削)へと進みます。

うま味が豊富なかつお節ですが、カツオの鮮度が落ちると、うま味成分の素であるイノシン酸の量が減少してしまいます。そこで、ヤマキは独自の技術「氷温熟成法」を開発しました。冷凍されたカツオを氷温帯で解凍することで、通常の方法で解凍するよりもうま味成分を多く残してかつお節にすることができます。

ヤマキは、世界にネットワークを拡大し、国際規格に対応した生産体制を整え、環境に配慮しながら事業展開中です。同時に、鰹節屋として、おいしさへの追求も忘れません。

氷温熟成法の秘密はこちら

以下を参考にヤマキ株式会社作成

かつお節をもっと詳しく知りたい方へ

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