2026/04/03
離乳食後期にかつお節を取り入れよう!栄養も味も手づかみ食べもサポート
離乳食後期(9~11カ月頃)は、1日3回の食事が始まり、赤ちゃんが手づかみで食べることが増える時期です(注1)。
「おいしいね」と声をかけながら食べる経験を少しずつ積み重ねることで、赤ちゃんの食べる力や意欲を育てられます。
この時期にかつお節を料理に加えると、食材の味わいを引き立てるだけでなく、手づかみ食べのサポートもできます。
1. 離乳食後期(生後9〜11カ月頃)は、どんな時期?
離乳食後期に入ると、歯ぐきでつぶせる固さのものが食べられるようになり、1日2回だった離乳食は、1日3回食へと進みます(注1)。
食べ物に興味を示し、手でつかんだり、ぐちゃぐちゃとかき回したりと、一見遊んでいるようにも見える“手づかみ食べ”も盛んになる頃です(注1)。手づかみ食べは赤ちゃんが自分で食べるための第一歩。食べ物の温度や固さ、握る力加減、一口の量などを実際の経験を通して少しずつ覚えていきます(注1,2)。うまく食べられないことがあっても、食べる意欲を育てる大切な過程です。大らかに見守りながら、少しずつ自分で食べる体験を増やしてあげましょう。
2.離乳食後期にかつお節をちょい足し!おすすめ3つの理由
離乳食後期は、赤ちゃんが自分で食べる楽しさを覚えると同時に、中期から広がってきた食材や味の幅をさらに広げていく時期です(注1)。そんな時期にも活躍するのが、包丁や加熱が不要で手軽に使える「かつお節」です。料理にちょい足しするだけで、赤ちゃんの食べる意欲をサポートできます。
1:薄味でも、おいしい
赤ちゃんは腎臓機能が未発達のため、薄味が基本です(注3)。「かつお節」には、うま味成分「イノシン酸」が含まれ、料理にちょい足しするだけで、食材の持ち味を引き立て、薄味でもおいしく味わうことができます(注4,5)。
2:手軽に魚を取り入れられる
かつお節は、骨取りの手間を気にせず、魚を取り入れやすい食材です。魚特有のにおいが少なく、未開封であれば常温で数か月以上保存できます(注6)。少量から使える点も便利です。
3:ほかの食材と組み合わせやすい
かつお節やかつお節からとったかつおだしは、野菜や肉、魚など、さまざまな食材と相性がよく、味を一つにまとめてくれます(注5)。野菜の青臭さや苦味も抑えてくれる(注7)ので、多様な味や舌触りを経験させたい離乳食後期におすすめです。
3.カツオ由来だから栄養面でもうれしい、かつお節
離乳食後期は、1日に必要な栄養量の半分以上を離乳食から摂る時期です(注8)。一方で、食事量や食べ進み方には個人差が出やすく、日によって食べむらが見られることもあります(注9)。
かつお節は、カツオ(魚)を原料とした食品で、たんぱく質をはじめ、赤ちゃんの成長に関わる栄養素を含んでいます(注10)。
少量から使えるため、食べる量に波がある時期でも、無理なく離乳食に取り入れやすい点も特長です。
1:少量でも使いやすい高たんぱく食材
かつお節は、赤ちゃんの血液や筋肉など、体をつくる「たんぱく質」を豊富に含んでいます(注10,11)。乾燥して水分が少ないため、重量あたりの割合が高く、削ったかつお節には100gあたり約76gのたんぱく質が含まれます(注10)。1食で使う量は少なくても、離乳食に加えるだけで赤ちゃんに良質なたんぱく質をちょい足しできます。
2:成長に役立つ栄養素が含まれている
かつお節には、食事からしか摂れない9種類の必須アミノ酸や、神経機能の維持に関わるDHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)などの脂肪酸、エネルギー代謝に必要なビタミンB1、骨の健康に役立つビタミンD、赤血球に含まれるヘモグロビンの構成要素である鉄分、味覚の形成を助ける亜鉛など、赤ちゃんの成長に必要なさまざまな栄養素が含まれています(注10,12,13,14,15,16)。
特に母乳育児の場合、生後6カ月頃にはヘモグロビン濃度が低く、鉄欠乏になりやすいことが報告されています。また、ビタミンD欠乏も指摘されています(注1)。
そのため、離乳食後期には、鉄やビタミンDを含む食品を、赤ちゃんの様子を見ながら意識的に取り入れていくことが大切です(注1)。
4. 離乳食後期にかつお節を取り入れるポイント
かつお節は、舌でつぶせる固さのものを与えられる離乳食中期以降(生後7〜8カ月頃)から取り入れることができます(注1,17)。離乳食後期以降も、赤ちゃんの成長や食べる様子に合わせて形状や量を調整しながら与えるのがおすすめです。
取り入れやすいかつお節の形状
削りが大きいかつお節は喉に張り付く可能性があるため、粉末状や細かく砕いたものを使いましょう。削りが荒い部分があれば、袋の上から揉んで砕くと細かくしやすくなります。使い始めはごく少量から、赤ちゃんの様子を見ながら調整していきましょう。
使い方
かつお節は料理に混ぜたり、仕上げにかけたりして使えます。食べ慣れていない場合は、おかゆに混ぜたり、野菜と和えたりすると食べやすくなります。
だしとしての活用
かつお節からとっただしは、かつおだしのみでも、昆布だしと組み合わせても使えます。昆布に含まれるうま味成分「グルタミン酸」とかつお節の「イノシン酸」が合わさることで、より深みのある味わいになります(注4)。
離乳食初期にかつおだしを使うには?だしの取り方と活用方法を紹介
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5. 離乳食後期にかつお節を与えるときの注意点
かつお節を与える際は、食べやすさだけでなく、保存方法や塩分量、アレルギーの可能性などについても知っておくと安心です。
<かつお節・かつおだしの保存について>
スーパーで売っているかつおパックは、開封前は直射日光を避けて常温で保存できます(注18)。ただし、開封後は空気を抜いて口を閉じ、冷蔵庫で保管し、酸化して風味が落ちる前に早めに使い切るようにしましょう(注18,19)。
かつおだしは、清潔な容器に入れて冷蔵保存し、2~3日を目安に使い切ります(注20)。また、大さじ2ずつ清潔な製氷皿に入れてラップをかけ、冷凍して保存する方法もあります。冷凍した場合は1~2週間を目安に使い切りましょう(注20)。いずれの場合も、使用する際は、必ず鍋や電子レンジで加熱してから与えてください。
※目安の期間内であっても味やにおいに異常を感じられたらご使用をお控えください。
離乳食用 だし氷
https://www.yamaki.co.jp/recipe/離乳食用 だし氷
<かつお節の塩分量について>
ヤマキのかつおパック(2g)の塩分量は、ごくわずか。生後6~11カ月の赤ちゃんの1日あたりの塩分摂取量の目安は1.5g程度(注21)とされているので、普段の食事で使う分には、心配のない塩分量といえます。
<かつお節と食物アレルギーとの関係は?>
かつお節は、食物アレルギーを引き起こす原因になることはほとんどないとされています(注22)。しかし、かつお節に限らず初めて取り入れる食材は、少量から様子を見ながら与えましょう。アレルギーを引き起こした場合でもすぐに受診できるよう、医師や病院が対応できる時間帯がよいでしょう。
6. かつお節で手づかみ食べを楽しく、おいしく
「かつお節」は、手づかみ食べのサポートにもおすすめです。
離乳食に混ぜたり、かけたりすることで風味をプラスし、赤ちゃんの「食べる意欲」を刺激します。
かつお節が食材の余分な水分を吸収してくれるので、料理のべたつきを抑えてくれる点もメリットです(注23)。例えば、おにぎりにまぶすと、ごはん粒が赤ちゃんの手につきづらくなります(注24)。
<手づかみ食べのポイント(注2,25)>
赤ちゃんが食べ物に手を伸ばしはじめるようになったら、手でつかみやすいものを1品用意してあげましょう。前歯で噛み取る練習をしながら一口量を覚えていくため、一口よりも大きい形状のもの(スティック状や小判型など)を与えます。小さすぎたり、やわらかすぎたりすると、丸飲みの可能性があるので注意してください。
また、こぼしたり汚したりすることがあるので、食事の際は椅子の下に新聞紙やビニールシートなどを敷いておくと、食後の片付けが楽になります。
<おすすめの形状・料理例(注2,25,26)>
・スティック状にする
やわらかく茹でたにんじん、大根などを赤ちゃんが握ったときに少しはみ出るくらいの長さのスティック状にカット。
・小判型(焼き固める)
おやきやハンバーグなどは赤ちゃんが手に持てるくらいのサイズに。
・ボール型(丸める)
赤ちゃんが手でつかめるサイズのプチおにぎりやかぼちゃ、いも類の茶巾など。
・はさむ
ペーストにした野菜などを赤ちゃんが手でつかめるくらいのサイズのパンにはさむ。

<かつお節をプラス!おすすめ手づかみ食べ3ステップ(注2,25,26)>
始めは、持ちやすいスティック状から徐々に小判型、ボール型へと慣らしていくとよいでしょう。
※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。対象の月齢、食材のサイズは目安です。お子さんの様子を見ながら離乳食を進めてください。
ステップ1:かつお節×スティック状:野菜スティック
1:野菜(にんじん、大根など)は、1cm角、7cm程度の長さを目安にスティック状にカットします。
2:かつおだしで、食べやすい固さに茹でたら完成です。
ポイント:かつお節をお茶パックの袋に詰めて、野菜と一緒に煮ても、だし取り不要で、野菜がおいしく仕上がります。
ステップ2:かつお節×小判型:青のりいもモチ
1:じゃがいもを、一口大に切ってやわらかくなるまで茹でます。
2:熱いうちにマッシャーですりつぶし、片栗粉、青のり、かつお節を入れてよく混ぜ合わせ、幅5cm、厚さ1cm程度の小判型にします。
3:薄く油をひいたフライパンで両面焼き色がつくまで焼いたら完成です。
ステップ3:かつお節×ボール型:プチおにぎり
1:軟飯は、直径2.5cmくらいを目安に、丸めます。
2:最後に、かつおパックを袋ごと手で揉んで細かくしたかつお節をまぶしたら完成です。

手づかみ食べは、「自分で食べたい!」という意欲の表れです。
上手になると、だんだんスプーンやフォークも使えるようになります(注2)。
かつお節は、栄養(※)とうま味をプラスするだけでなく、料理のべたつきを防いでくれるなど、手づかみ食べのサポートをしてくれます。
ぜひ、かつお節を取り入れて、後期の離乳食を楽しんでみてくださいね。
(※)ここでいう栄養は、たんぱく質をはじめ、9種類の必須アミノ酸や、DHA・EPA、ビタミンB1・B2・B6・B12、ビタミンD、鉄分を指します。
この記事を読む方におすすめ!
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この記事の監修者
横川仁美(よこかわひとみ)
食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表
管理栄養士×お味噌汁レシピ研究家
管理栄養士を取得後、保健指導や重症化予防、ダイエットサポート、電話相談のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方の食のアドバイスに携わる。
現在は、コラム執筆・監修、レシピ作成、オンラインでのダイエットカウンセリングを中心に活動。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
参考文献
注1) 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」(厚生労働省)
注2) 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(平成19(2007)年3月)」(厚生労働省)
注3) 摂津市「【こどもの食コラム】乳幼児期の塩分摂り過ぎに注意!」(摂津市役所)
注4) 日本うま味調味料協会「うま味の成分」(日本うま味調味料協会)
注5) 特定非営利活動法人うま味インフォメーションセンター「日本が誇るだし文化~だし:おいしさは、だしのうま味で決まる」(うま味インフォメーションセンター)
注6) 農林水産省「aff バックナンバー 2019年 特集2~保存食今昔~乾物~乾物」(農林水産省)
注7) ヤマキ かつお節プラス®「かつお節大百科 活用編~かつお節のさまざまな使い方~」(ヤマキ株式会社)
注8) 印西市「離乳食のすすめ方 かみかみ期(離乳食後期)」(印西市役所)
注9) 呉市「離乳食Q&A 後期(9~11ヶ月)」(呉市)
注10) 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(文部科学省)
注11) 厚生労働省「たんぱく質」(厚生労働省)
注12) 厚生労働省「アミノ酸」(厚生労働省)
注13) 厚生労働省「不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん)」(厚生労働省)
注14) 厚生労働省「ビタミン(びたみん)」(厚生労働省)
注15) 厚生労働省「鉄(てつ)」(厚生労働省)
注16) 厚生労働省「『統合医療』に係る情報発信等推進事業(eJIM)亜鉛」(厚生労働省)
注17) フード・アイ(監修)「最新決定版 かんたん!はじめてのフリージング離乳食」(学研プラス)
注18) ヤマキ「よくあるご質問」(ヤマキ株式会社)
注19) 一般社団法人全国鰹節工業協会「保存方法」(全国鰹節工業協会)
注20) 川口由美子「まねしてラクラク迷わない!365日のフリージング離乳食」(西東社)
注21) 厚生労働省「『日本人の食事摂取基準(2025年版)』策定検討会報告書」(厚生労働省)
注22) 板垣康治「食物アレルギーと魚」(日本調理科学会)
注23) ヤマキ かつお節プラス®「おいしさUP!汁漏れ防止!かつお節のお弁当テクニック」(ヤマキ株式会社)
注24) 伊藤浩明・楳村春江(監修)「改訂版 アレルギーっ子のごはんとおやつ」(主婦の友社)
注25) 三田市「離乳食の進め方」(三田市役所)
注26) 小池澄子(監修)「最新版 ステップアップ離乳食」(学研プラス)