離乳食初期にかつおだしを使うには?だしの取り方と活用方法を紹介

初めての食べ物に慣れるための離乳食初期。

赤ちゃんの味覚形成や体づくりのためにも、食材本来のおいしさを味わってもらいたいですよね。

かつお節から取っただしは、離乳食初期から与えられることをご存知でしょうか?また、どうしてかつおだしが良いのか、だしの取り方、離乳食への使い方がよく分からない方もいるのではないでしょうか。

そこで、離乳食にかつおだしをおすすめする理由と、離乳食を作るときのだしの取り方、さらにだしを活かした離乳食の作り方をご紹介します。

1.どうしてかつおだしが離乳食にいいの?

離乳食には、エネルギー源となる炭水化物と、体をつくるたんぱく質、そして体の調子を整えるビタミン・ミネラルと、大きく分けて3つの栄養素が必要です。
かつお節には、赤ちゃんの成長に必要なたんぱく質をはじめ、ビタミンの一種であるビタミンDや、ミネラルである鉄分などが含まれています。さらに、魚の油にはDHAやEPAが含まれているのも魅力のひとつです。
赤身魚であるカツオが主原料のかつお節から取った「だし」は、生後5〜6カ月の初期から活用できます。なお、かつお節自体は生後7〜8カ月の離乳食中期から取り入れることが可能です。
離乳食初期の頃は塩分の摂りすぎを避ける必要がありますが、かつお節の加工や袋詰めの工程で食塩は使用しておらず、原料のカツオ自体に含まれる塩分しか含んでいません。
ヤマキのかつお節のパック(2g)であれば、塩分はごくわずか。生後6カ月の赤ちゃんの1日当たりの塩分摂取量の目安は1.5g程度とされているので、普通の食事で使う分には、心配ない塩分量と言えます。
赤ちゃんの食物アレルギーについて、消費者庁は、過去の健康被害の程度や頻度を考慮して、卵や小麦など特定原材料7品目と、さばや大豆といった特定原材料に準ずるもの21品目が定められており、カツオやかつお節はいずれにも含まれていません(注1)
そのため、かつお節・かつおだしが食物アレルギーを引き起こす原因になることはほとんどありませんが、初めて与える際には、医師や病院が対応できる時間帯に、様子をみながらあげるようにしましょう。

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2.離乳食初期にかつおだしを使ってみよう

離乳食初期は、先に昆布など控えめなうま味である植物性のだしに慣れてから、かつお節から取っただしを与え始めましょう。

離乳食初期は、味覚の形成のために素材そのものの味を体験させることが大切です。そのため、塩や醤油などの調味料は使いません(注2)

かつお節には、うま味成分である「イノシン酸」が豊富に含まれていますので、だしを活用することで、素材の味を活かしつつうま味を足し、料理の味に変化をつけることができます。

3.離乳食用のだしを取るには?

離乳食用のだしを取るときは、通常のだしよりも薄いだしにすることを心がけましょう。

また、離乳食初期に食べさせる1回の量は小さじ1程度で、中期に向けて食事量は増えますが小さじ3程度ですので、だしをたくさん用意する必要はありません。水400ml分のだしを目安にすると手軽にだしが取れます。

鍋に水400mlを入れて火にかけ、沸騰したら火を止め、かつお節6gを一気に入れます。そのままかつお節が鍋底に沈むまで1~2分待ってから、キッチンペーパーやふきんを敷いたざるでこすとだしが取れます。

ほかにも、茶こしに少量のかつお節を入れて熱湯やポットのお湯を注ぐとさらに簡単にかつおだしが取れるので、忙しいときにおすすめです。

だし汁を保存するときは、清潔な製氷皿に大さじ2ずつ入れて冷凍しておくと便利です。
使用する際は必ず鍋や電子レンジで加熱して解凍してください。また1~2週間を目安に使いきりましょう。
※目安の期間内であっても味やにおいに異常を感じられたらご使用をお控えください。

4.だしを使った離乳食レシピを紹介

かつおだしを使った生後5~6カ月向けの離乳食の作り方をご紹介します。

⚫️かぼちゃがゆ
 かぼちゃを小さく切ってだし汁でゆで、すりつぶし、煮汁少々でとろみをつけます。
 10倍がゆの上にかぼちゃをのせたら完成。


⚫️トマトがゆ
 トマトは皮をむき、種を除いてみじん切りにします。
 鍋にトマトとだし汁を入れて火にかけて加熱し、裏ごしします。
 10倍がゆと混ぜたら完成。


⚫️豆腐のペースト
 鍋に豆腐とだし汁を入れて火にかけ、豆腐に火が通るまで加熱する。
 すり鉢でよくすりつぶして完成。

素材の味を活かしつつおいしさをプラスできるかつおだし。手軽な分量でだしを取り、ぜひ離乳食にかつおだしを取り入れてみてください。

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この記事の監修者

渡部 早紗

管理栄養士

管理栄養士を取得後、病院管理栄養士として献立作成や栄養指導に携わる。その後、学校給食関連の企業にて調理・衛生指導を経験。現在はフリーランスとして食や栄養に関するコラム執筆・監修・健康商材の広告制作を中心に活動し、言葉による健康発信を行う。