離乳食にかつお節!うま味と栄養で赤ちゃんの成長をサポートしよう【知識編】

味覚に敏感な赤ちゃんには離乳食を通して、素材本来の味わいや食感に親しんでもらいたいですよね。香り豊かな味わいがあるかつお節は、栄養面でもおいしさの面でも離乳食作りをサポートしてくれる心強い味方です。今回は、離乳食にかつお節がおすすめの理由や取り入れるポイントについてお伝えします。


1.離乳食ってどうして必要なの?
2.かつお節には赤ちゃんの成長に役立つ栄養素の種類がいっぱい!
3.うま味は素材の味を引き立てる強い味方!
4.離乳食で魚はいつから?かつお節を取り入れる時期は?
5.かつお節の塩分量はどのくらい?
6.かつお節と食物アレルギーの関係は?
7.離乳食にもかつお節をちょい足ししてみよう!


1.離乳食ってどうして必要なの?

赤ちゃんは、成長するにつれ、母乳やミルクだけでは、体に必要な栄養素が不足するようになってきます。そこで、母乳やミルク以外の食べ物を消化吸収する能力がついてくる生後5、6カ月ごろを目安に、食べ物から栄養を摂る基礎として離乳食を始めていきます(注1)

2.かつお節には赤ちゃんの成長に役立つ栄養素の種類がいっぱい!
かつお節の主成分は、育ち盛りの赤ちゃんに大切な「たんぱく質」。たんぱく質は、筋肉や骨、肌、血液、髪の材料となる栄養素です。

また、かつお節には、食事からでしか摂れない9種類の必須アミノ酸や、脳の神経細胞の材料に必要なDHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)をはじめ、エネルギー代謝に必要なビタミンB1や骨の健康づくりに役立つビタミンD、血液の材料となる鉄分、正常な味覚の形成に役立つ亜鉛など、赤ちゃんの成長に役立つさまざまな栄養素が含まれています(注2,3)

特に鉄分は、生後6カ月以降に必要量が増すため、積極的な摂取が勧められている栄養素です。また、ビタミンDも同様に不足しやすいとされ、離乳食ではこれらの栄養素を補える食材が重要視されています(注1,3)

かつお節は、一度に使う量は少ない食材ですが、毎日の食事にちょい足しするだけで、赤ちゃんの体づくりをサポートしてくれます。生魚は切ったり、茹でたり、骨を抜いたりと調理に手間がかかりますが、かつお節なら手軽に魚の栄養が摂れます。


3.うま味は素材の味を引き立てる強い味方!
かつお節には、三大うま味成分のひとつである「イノシン酸」が豊富に含まれているのも嬉しいポイントです。

赤ちゃんの口の中にある味蕾(みらい)という味を感じるセンサーの数は、成人の1.3倍あると言われており、薄味でも十分に味を感じることができます(注4)

また、生後6カ月の赤ちゃんの腎臓機能は大人の半分ほどと言われています(注5)。腎臓は余分な塩分を体外へと排出してくれる大切な役目を担っている臓器です。塩分が多く、濃い味付けの食事は、腎臓機能が未発達な赤ちゃんの体の負担となってしまいます。

そこで役立つのが、塩分に頼らずに食材の持ち味を引き出せるかつお節です。うま味成分が豊富なかつお節は、素材そのもののおいしさを引き立て、薄味でもおいしく味わうことができます。


4.離乳食で魚はいつから?かつお節を取り入れる時期は?
一般的に離乳食では、魚の場合、「白身魚→赤身魚→青魚」と、消化吸収がしやすい低脂肪なものからすすめていきます(注1,6)

かつお節は赤身魚であるカツオが原料であるため、白身魚に慣れた生後7〜8カ月ごろの中期から取り入れることができます。
なお、かつお節からとったかつおだしは生後5~6カ月ごろの初期から与えられます(注7)

かつお節は、赤ちゃんの喉に張り付く可能性があるので、離乳食では粉状や細かく砕いたものを使いましょう。

5.かつお節の塩分量はどのくらい?
かつお節のパッケージに記載されている塩分量は天然のカツオに含まれたナトリウム量を換算したものです。加工や袋詰めでも食塩は使用していません。

ヤマキのかつお節のパック(2.5g)であれば、塩分はごくわずか。生後6カ月の赤ちゃんの1日当たりの塩分摂取量の目安は1.5g程度とされているので、普通の食事で使う分には、心配ない塩分量と言えます(注3)

6.かつお節と食物アレルギーの関係は?
かつお節は、食物アレルギーを引き起こす原因になることはほとんどないとされています(注8)。しかし、はじめて与える食材はかつお節に限らず少量から様子を見ながらあげましょう。アレルギーを引き起こした場合でもすぐに受診できるよう、医師や病院が対応できる時間帯がよいでしょう。

7.離乳食にもかつお節をちょい足ししてみよう!
かつお節は栄養やうま味があるだけでなく、常温で長期保存できる便利な食材です。子育て中の忙しいときでも常備しておけば、パパッと栄養とおいしさをプラスできます。ぜひ、かつお節を離乳食でも取り入れてみましょう。赤ちゃんの味覚の形成や、食べる意欲を育む土台作りに役立ちますよ。

この記事の監修者

横川仁美

食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表
管理栄養士×お味噌汁レシピ研究家

管理栄養士を取得後、保健指導や重症化予防、ダイエットサポート、電話相談のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方の食のアドバイスに携わる。
現在は、コラム執筆・監修、レシピ作成、オンラインでのダイエットカウンセリングを中心に活動。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。HP: https://yokokawa-hitomi.com/

脚注:
注1) 「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」(厚生労働省)(参照 2022.3.26)

注2) 「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」(文部科学省)(参照 2022.3.26)

注3) 「日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会報告書」(厚生労働省)(参照 2022.3.26)

注4)「食べ物の好き嫌いどうしたらいいの?」(公益財団法人宮崎県健康づくり協会)(参照 2022.3.26)

注5) 上田 玲子 (監修), ほりえ さわこ (その他)「はじめてママ&パパのフリージング離乳食」(主婦の友社、2022)

注6) 「最新版 離乳食 食べさせていいもの悪いもの600品 」(学研プラス 2017)

注7) 「最新決定版 かんたん! はじめてのフリージング離乳食」(学研プラス 2022)

注8) 伊藤浩明(監), 上田玲子(監)「食物アレルギーをこわがらない! はじめての離乳食」(主婦の友社、2015)

参考:
・川口由美子(著)『まねしてラクラク迷わない!365日のフリージング離乳食』(西東社、2022)

・「安心して母乳を続けましょう」(愛媛県医師会)(参照 2022.3.26)

・土屋恵司(監)「最新改訂版 らくらくあんしん育児」(学研プラス、2021)

・深津章子 (監), 牧野直子(監)「はじめてママ&パパの子どもの栄養」(主婦の友社 2021)

・伊東優子,櫻井麻衣子(監)「がんばりすぎない離乳食 ~フリージングでラクラク&栄養バッチリ!」(マイナビ出版、2021)

・「おさかなはじめました」(天草市役所経済部水産振興課)(参照 2022.3.26)

・(一社)だしソムリエ協会 (監), 鵜飼 真妃 (監)『だし検定公式テキスト』(実業之日本社 2017)