おいしく備える!かつお節を活用したローリングストックをご紹介

地震や台風、感染症など近年、災害に対して意識が高まっています(注1)。その中で事前に備えておけるものとして食品を多めに買い置きし、古いものから消費するローリングストックというものがあります。

ローリングストックは、非常時のみならず、日常で買い物に出られない状況にも活用できるメリットがある方法です。ローリングストックの紹介とかつお節を活用した保存食をよりおいしく食べる方法を紹介します。

1.ローリングストックとは?

備蓄していた保存食の消費期限が大幅に過ぎてしまい、廃棄してしまったことはありませんか?

ローリングストックとは、普段の食品を少し多めに買い置きし、古いものから消費して消費した分を買い足すことで、常に一定量の食品が家庭で備蓄されている状態を保つための方法です。

購入の費用や時間の面で、普段の買い物の範囲内でできることや、買い置きのスペースを少し増やすだけでできる点がローリングストックのメリットです。

主に災害時に使用する非常食、普段から使用でき、災害時にも役立つ保存食、
また外出中に災害が発生することを考えて、普段から持ち歩く飲料水や菓子なども準備しておくと良いですね。

備蓄の目安は家族の人数×最低3日分、可能であれば1週間分を備えておきましょう(注2)

2.ローリングストックに適した食品を紹介

ローリングストック用の食品は、栄養バランスや使い勝手を考えて、家族の好みに合ったものを選びましょう。
エネルギー源である主食は、精米やパックご飯のほか、乾麺や小麦粉をストックすると良いでしょう。

たんぱく質を多く含み、食事のメインになる主菜は、肉や魚の缶詰やレトルト食品、かつお節や煮干しなどの乾物が適しています。

ビタミンやミネラル、食物繊維の供給源である副菜は、玉ねぎやイモ類などの常備野菜や野菜ジュース、わかめや切り干し大根といった乾物が良いでしょう。

さらに、みかんやりんごなどの日持ちする果物やドライフルーツ、缶詰もローリングストックに適しており、おすすめです。

牛乳や乳製品は、ロングライフ牛乳やスキムミルクが良いでしょう。

ほかにも、ふりかけや塩、味噌、しょうゆといった調味料など、おいしく食べるための食品も忘れずにストックすることが大切です(注2)。停電時は冷蔵庫保管が必要な調味料やふりかけなどは傷みやすくなりますので常温保存できるものを選びましょう。

3.保存食にうま味と栄養をちょい足ししよう

※ここでいう栄養はたんぱく質と必須アミノ酸、DHA・EPAを指します。

ローリングストックした食品は普段の食事で消費しながら、賞味期限が近付いたときには無駄なく使い切るようにしましょう。

そのままでもおいしい保存食ですが、せっかくなら消費する際にさらにおいしく食べたり栄養をちょい足ししたいですよね。

そこで、ローリングストック用の食品として、かつお節も一緒に備蓄してみてはいかがでしょうか。保存食の賞味期限が近付いたときには、かつお節を活かしておいしく食べましょう。

かつお節はもともと保存性を高めるために作られた食品です。現代は削られた状態で売られることがほとんどですが、日持ちするようパック詰めされています。
かつお節には、うま味成分であるイノシン酸が豊富に含まれているため、簡単に料理にうま味をプラスできます(注3)
さらにかつお節をプラスすることでたんぱく質はもちろん、食事でしか摂取出来ない9種類全ての必須アミノ酸や、DHA・EPAをちょい足しことができるんです(注4)

ストックしたそうめんとツナを使ったそうめんチャンプルー、切り干し大根とかつお節のサラダといったように、かつお節を活用して保存食をおいしく、そして栄養をちょい足しして食べてみませんか?

ローリングストックにかつお節を取り入れて、保存食をさらにおいしく食べる工夫をしてみましょう。

この記事の監修者

渡部 早紗

管理栄養士

管理栄養士を取得後、病院管理栄養士として献立作成や栄養指導に携わる。その後、学校給食関連の企業にて調理・衛生指導を経験。現在はフリーランスとして食や栄養に関するコラム執筆・監修・健康商材の広告制作を中心に活動し、言葉による健康発信を行う。