かつお節で水っぽさ解消!?おいしい野菜炒めテクニック

野菜炒めは、余った野菜を手軽に使えてお肉も摂取できる定番料理です。しかし、水っぽくなったり、味がマンネリ化したりすることが気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで、かつお節を使っておいしく仕上げてみませんか?

1.野菜炒めのお悩みNo.1は水っぽくなること!

ヤマキが野菜炒めを作る際のお悩みを調査(※)したところ、お悩みのNO.1 として「水っぽくなる」ことがあげられ、次に「味付けのレパートリーが少ない」、「野菜が思うようにシャキッと仕上がらない」があげられました(注1)

2.水っぽい野菜炒めは、いろいろもったいない!

水っぽい野菜炒めはおいしさを損なうだけでなく、肉や野菜の細胞内に含まれるビタミンやミネラルなどの栄養成分が調理時に水分として流出していると考えられ、実際に流出した水分を分析(※)すると、以下の栄養成分が含まれていることが分かりました(注1)

<野菜炒めのドリップ(水分)に含まれる栄養成分>
・カルシウム…骨や歯の形成や血液凝固、神経の興奮を鎮める働き
・カリウム…細胞内の浸透圧維持や心臓・筋肉の機能を調整する働き
・ビタミンB1…糖質の代謝を促す働き
・ビタミンC…皮膚や血管、骨を強化する働きや鉄の吸収を促す働き

3.水分が出てしまう原因って?

野菜炒めから流出する水分には、私たちの体の働きに役立つ栄養成分が含まれています。調理時にこの大切な水分が流出してしまう原因としては、主に2つあります(注1)
まず、塩などの調味料によって野菜や肉の細胞内に含まれる水分が外へ引き出されることがあげられます。
そして、加熱によっても細胞内の水分が流出してしまいます。過度な加熱は細胞を破壊し、水分を外に出してしまうので、調味料を加えるのが早すぎたり、長時間炒め続けたりすることには注意が必要です。

4.野菜炒めにかつお節を取り入れてもっとおいしく!その理由とは?

水っぽい野菜炒めの解決策として、かつお節を加えることがおすすめです。かつお節を加えることで、かつお節が流出した水分を吸収してくれるため、水っぽさを軽減してくれます。
また、うま味や芳ばしさ、コク、塩味がしっかり感じられるようになります。さらに、かつお節は野菜の青臭さや苦味、渋味を和らげ、全体の味がまとまりやすくなります (注1)
これは、かつお節に含まれるうま味成分が、苦味を軽減してくれるためと考えられます。その結果、塩味がより感じやすくなり、満足感が高まることが期待されます。

<ちょこっと豆知識:野菜炒めをおいしく作る5つのコツ>
野菜炒めを作る際には、次のようなポイントも押さえておくとよいでしょう。

  1. 野菜の大きさをすべて同じくらいに切ることで、火の通りが均一になります。
  2. 調味料をすぐに入れられるよう準備しておくと、味付けのタイミングを逃すことなく、加熱し過ぎも防げます。
  3. 歯ざわりを均一にするため、火の通りにくい野菜から炒めます。
  4. 野菜を入れたばかりで混ぜてしまうと、野菜から熱が逃げる原因に。火が通るのに時間がかかってしまうため、野菜をフライパンに入れたら、全体に熱が行きわたるまでさわらないようにします。
  5. 弱火で長時間炒めると、本来野菜が持つ歯ざわりや持ち味が損なわれやすいため、強火かつ短時間で加熱します。

5.まとめ

かつお節を野菜炒めに加えることで、かつお節が流出した水分を吸収してくれるため、水っぽさが軽減されます。加えて、うま味や芳ばしさ、コクがプラスされるだけでなく、かつお節のうま味成分のおかげで苦味も抑えられ、よりおいしくなることが期待できます。
かつお節を使用した野菜炒めの結果に興味がある方は、武庫川女子大学の協力で行った研究・解析のページ「かつお節で解決 野菜炒めの水っぽさ・マンネリ解消術」もぜひご覧ください。グラフなどで詳しくまとめています。

「かつお節で解決 野菜炒めの水っぽさ・マンネリ解消術」
https://www.yamaki.co.jp/katsuobushi-plus/special/katsuobushikenkyu/kaiketsu/

この記事の監修者

横川仁美

食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表
管理栄養士×お味噌汁レシピ研究家

管理栄養士を取得後、保健指導や重症化予防、ダイエットサポート、電話相談のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方の食のアドバイスに携わる。
現在は、コラム執筆・監修、レシピ作成、オンラインでのダイエットカウンセリングを中心に活動。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。HP: https://yokokawa-hitomi.com/