かつお節保存ガイド!未開封も開封後も保存の仕方でおいしさ長持ち

かつお節の正しい保存方法をご存じですか?かつお節は保存食ですが、これは削る前の状態のことを指し、削った瞬間から酸化が進み風味が落ちていきます(注1)。では、どのように保存するのがよいのでしょうか。パック詰めされたかつお節であれば、未開封と開封後、さらに削る前のかつお節によって、適切な保存方法が異なるので、それぞれの状態に適した保存方法を詳しく解説します。

1.未開封のかつお節の保存方法

かつお節は、削るとすぐに酸化がはじまり、30分もすると風味が失われてしまいます(注1)。そうならないよう、削ったらすぐに気密性の高い袋に入れ、パッケージの中の酸素を抜いて窒素(不活性ガス)に置換し密封する、高度な技術を用いて鮮度を保っています(注2)

未開封のかつお節の保存方法のポイントは、「光」と「温度」にあります。かつお節は光により劣化し、おいしさが損なわれるため(注3)、直射日光が当たらない場所で保存しましょう(注4)

また、未開封の状態で冷蔵庫に入れると、外気と袋内の温度差により袋内に結露が発生してかつお節が湿気てしまうため、未開封の場合は常温保存するのがおすすめです(注4)

2.開封後のかつお節の保存方法

開封後のかつお節を家庭で保存する際は「空気に触れさせないこと」がコツです。かつお節が空気に触れると、色がくすんだり風味が損なわれたりと品質が低下してしまいます。この状態を「酸化」と呼びます(注5)。開封後は酸化しないようにできるだけ空気を抜いて冷蔵庫に入れて保存するのがよいでしょう(注6)

チャック付きの商品なら、袋の中の空気を抜き、しっかりとチャックを閉じます。チャックが付いていない場合は輪ゴム等で留め、空気が入らないように工夫しましょう。また、おいしさが落ちる前に、早めに食べ切るよう意識することも大切です(注7)

花かつおの場合、開封後は冷蔵庫で保存し2週間〜1カ月間を目安に使い切り、期間内であってもカビが発生したり、味やにおいに異常を感じたりしたら食べないようにします(注4)
※冷蔵庫の適温目安は、4℃前後です(注8)

3.節の状態の保存方法

削っていない節の状態のかつお節は、ラップで包むか、密閉できるチャック付きの保存袋に入れ冷蔵庫で保存します(注9)。そのまま冷蔵庫に入れると乾燥してしまい、次に削ったときに粉になりやすくなるため、空気に触れないよう保存するのがポイントです(注1)

4.正しい保存方法で、かつお節をおいしく食べよう!

かつお節は、削りたてや開封後すぐの酸化していない時がもっともおいしいため、余らせないように使うのがベストです。もし、余ってしまった場合は、かつお節の状態によって保存方法が異なりますので、できるだけ長くかつお節の風味や品質を保ち、おいしさを楽しめるように、それぞれに合った方法で保存しましょう。

この記事の監修者

荒井名南(あらい めいな)

管理栄養士、フードスペシャリスト、健康食育ジュニアマスター、離乳食アドバイザー

保育園での給食運営や食育指導を経て、「親子のしあわせごはん」をテーマに食育やアレルギー食に関する執筆・監修、中心のレシピ提案などを行う。