2022/06/24
旬の夏野菜をかつお節でおいしく!
太陽をいっぱい浴びて育った夏野菜には、暑い夏を乗り切るための栄養素がぎゅっと詰まっています。
しかし、ピーマンやなすなど苦味や灰汁(あく)が強い夏野菜が苦手な子どもも多いのではないでしょうか。
旬の時期のものは安く出回っていますし、毎日の献立に取り入れて、おいしい夏野菜を子どもや家族みんなでよりおいしく楽しみたいですよね。
そこで今回はかつお節を活用した夏野菜をおいしく食べるアイデアをご紹介します。
1.かつお節×野菜のうま味の相乗効果でもっとおいしく!
かつお節に含まれるうま味成分は「イノシン酸」、一方で野菜には「グルタミン酸」と呼ばれるうま味成分が豊富です。
イノシン酸とグルタミン酸という異なるうま味成分を合わせることで、『うま味の相乗効果』によって野菜単独で食べるよりもうま味を強く感じることができるのです。(注1)
さらに、かつお節は素材の味を引き立ててくれるので、より夏野菜をおいしく食べられます。
かつお節を活用することでよりおいしく旬の食材を味わうことができるので、積極的に取り入れていきたいですね。
2.苦味の強い夏野菜をかつお節でおいしく!
ピーマンやゴーヤといった夏野菜の特徴である苦味。子どもは大人よりも、味覚のセンサーである「味蕾(みらい)」の数が多く、さらに自己防衛の本能により、苦味は有害なものとして認識しているため、苦手に感じてしまいます。(注2)
かつお節にはゴーヤやピーマンの苦味を抑える性質があり、組み合わせることで、食べやすくしてくれます。(注3)
例えば、ゴーヤチャンプルーやお浸しにかつお節をトッピングするほか、ピーマンの炒め物にかつお節を混ぜ込むといいですね。
3.夏野菜のえぐみはかつおだしの下茹でで解消!
夏野菜のなかでも、特になすには、独特のえぐみを感じることがありますが、原因は、野菜に含まれる灰汁(あく)と呼ばれる成分です。
子どもが苦手に感じる灰汁を除くためには、茹でることをおすすめします。野菜に含まれる灰汁の成分は、主に野菜の細胞の内側にあるので、茹でることによって細胞が壊れ、中に含まれる灰汁が出やすくなるのです。(注4)
加熱することで、野菜の甘味がアップ。さらに、かつおだしで茹でることで、かつおだしのうま味で野菜が食べやすくなることが期待できます。
かつおだしの力で夏野菜をおいしく食べて、暑い夏を元気に乗り切りましょう。
この記事の監修者
渡部 早紗
管理栄養士
管理栄養士を取得後、病院管理栄養士として献立作成や栄養指導に携わる。その後、学校給食関連の企業にて調理・衛生指導を経験。現在はフリーランスとして食や栄養に関するコラム執筆・監修・健康商材の広告制作を中心に活動し、言葉による健康発信を行う。