2021/09/01
かつお節をかけるだけ!
うま味の掛け合わせで、もっとおいしく!
毎日の料理をもっとおいしくしたい。でも、調味料をいくつも使ったり、新しい食材にチャレンジしたりするのはちょっと大変……!そんなお悩みに応えるのが、かつお節です。いつもの料理に、サッとかけるだけ。かつお節をかけるだけでおいしくなる「うま味の掛け合わせ」についてご紹介いたします。
私たちが普段食事をしていて感じる味には甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5種類があり、「基本五味」と呼びます。これら5つの味覚のバランスによって、食材や料理の味を感じています。
中でも、かつお節が強く関係するのが「うま味」。うま味をしっかり効かせることでより料理をおいしくすることが出来るのです。
うま味を感じさせる「うま味成分」を細かく見ると、いくつかの種類に分けられます。動物性の食材に多いイノシン酸、植物性の食材に多いグルタミン酸、きのこ類に多いグアニル酸、貝類に多いコハク酸。中でも、イノシン酸、グルタミン酸、グアニル酸は三大うま味成分と言われ、かつお節はイノシン酸が多く含まれることで知られています。
うま味というと乾物(かつお節や昆布)などのだしを取るための食材をイメージするかもしれませんが、生の肉や魚介類、野菜やみそ、チーズなどの加工食品にもうま味成分が含まれています。
「かつおと昆布の合わせだし」なんて、よく聞きますよね。これはイノシン酸を含むかつお節とグルタミン酸を含む昆布という異なるうま味成分を持つ食材からだしをとることで、うま味の相乗効果が生まれ、より強いうま味を感じられるようになっているのです。
「グルタミン酸×イノシン酸」の組み合わせだけでなく、「グルタミン酸×グアニル酸」の掛け合わせでも相乗効果が生まれます。
つまり、1+1=2ではなく、掛け算的にうま味が強まる事が「うま味の性質」なんですね。
うま味の掛け合わせってなんだか難しそう……と感じてしまうかもしれませんが、普段の料理でも簡単に取り入れることができます。
例えばトマト。かつお節をかけて食べれば、トマトのグルタミン酸とかつお節のイノシン酸の掛け合わせでもっとうま味を感じることができるようになります。
チーズにかつお節とお醤油をかけるおつまみも、グルタミン酸とイノシン酸の掛け合わせで、うま味をアップさせることができます。
何種類もの調味料を使って手の込んだ料理を作るのは大変だけど、いつもの料理をちょっとでもおいしくしたい。そんなときに、うま味がアップする組み合わせを覚えておくと、普段の料理もグレードアップ。かつお節をかけるだけ。今日の料理から「うま味成分の掛け合わせ」を試してみませんか?