野菜の摂取量を増やそう!かつお節で野菜をおいしく食べる方法

健康のことを考えると、日々の食事には、野菜を意識的に取り入れたいですよね。しかし、日本人における野菜の摂取量は、目標値に届いていないというデータがあります(注1,2)。そこで、いつものサラダをひと工夫して上手に野菜の摂取量を増やしてみましょう。作り置きのポイントや、かつお節を使って野菜のうま味を引き出す方法など、野菜をおいしく食べ続けられるアイデアもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 主役級サラダで野菜の摂取量を増やそう!

厚生労働省は、「野菜はビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含み、健康の保持・増進のために欠かせない」として、摂取量の目標を「1日350g」としています。これに対し、令和5年の国民健康・栄養調査による野菜摂取量の状況を見ると、平均値が256.0gと約100g下回っていることがわかります(注1,2)

350gの野菜というのは、キャベツ3枚、きゅうり1本、トマト1/2個を合わせた程度です(注3)。ただ、それだけで食べるのは大変なので、サラダを食べるときは主役級のメイン料理にできるよう工夫して、野菜の摂取量をアップさせることを目標にしてみましょう。ここでは、おいしく野菜を食べ続けるためのポイントを3つご紹介します。

1.たんぱく質をプラスして“ごちそう”感をアップ
豆腐・ゆで卵・ツナ・チキンなどのたんぱく質源となる食品を加えると、ボリュームが増します。たんぱく質源となる食品は味が物足りないと感じることがあるため、ドレッシングをかけたり、うま味や香りをプラスするためにかつお節を振りかけたりするのもおすすめです。

2.食感の違いを意識
シャキシャキ・ふわふわ・カリカリなど、食感にバリエーションがあれば、それぞれの食感の違いを楽しめます。例えば、フライドオニオンやクルトンをトッピングするのもおすすめです。他にも、かつお節の厚削りをレンジで加熱するとカリッとしてアクセントになるほか、香ばしさが加わります(注4)

3.温冷を組み合わせる
冷たい野菜に温めた野菜や加熱調理したチキンなどを組み合わせると、温度のコントラストが生まれ、飽きずに食べられます。食材の組み合わせ次第でバリエーションが広がります。

2. サラダを作り置きするときのポイント

毎食サラダを作ると手間がかかるので、作り置きも活用できると便利です。サラダを作り置きするときは、加熱した野菜を使うのがおすすめです。生野菜はカットすると切り口で細菌が増えやすくなってしまいます。早めに食べるのが好ましいことから、生野菜の作り置きは避けた方がよいでしょう(注5)。ここでは、具体的な例をご紹介します。

1.蒸し野菜サラダ:
さといもやパプリカ、鶏ささみなどを蒸して、食べるときにお好みのドレッシングをかけます。さといもは下茹でして手で皮を剥き、かつおだしで煮てください(注6)

2.ブロッコリーとツナのサラダ:
ブロッコリーを電子レンジで加熱して水気を切り、ツナとマヨネーズで和えます(注7)

3.かぼちゃサラダ:
ひと口大に切ったかぼちゃと、薄切りにした玉ねぎを、それぞれ電子レンジで加熱し、かつお節を加えてマヨネーズで和えます(注8)

3. 野菜をかつお節でおいしく食べよう!

野菜をおいしく食べるのにおすすめなのが、かつお節との組み合わせです。野菜には「グルタミン酸」が含まれていることが多く、かつお節には「イノシン酸」といううま味成分が含まれています。これらを合わせると「うま味の相乗効果」が生まれます。すると、野菜だけで食べるよりうま味が強く感じられ、より一層おいしく食べることができます(注9)。とくに、サラダでよく食べるトマトやキャベツ(注10)、お肉を入れる際は鶏肉や豚肉がオススメです。

また、動物性食品であるかつお節を野菜にちょい足しすると、味のバランスが取れやすくなります。おかか和えにしたり、かつお粉をオリーブオイル、酢、しょうゆと合わせた「だし粉ドレッシング」をかけたりするのもおすすめです(注11)

かつお節はどんな野菜とも相性がよく、おいしく食べることができます。ぜひかつお節を活用して、野菜をたくさん食べてみてください。

この記事の監修者

荒井名南(あらいめいな)

管理栄養士、フードスペシャリスト、健康食育ジュニアマスター、離乳食アドバイザー

保育園での給食運営や食育指導を経て、「親子のしあわせごはん」をテーマに食育やアレルギー食に関する執筆・監修、中心のレシピ提案などを行う。