旬のとうもろこしを楽しもう!選び方や保存方法、おいしい食べ方を解説

夏になると店頭に並び始めるとうもろこし。みずみずしい甘さとシャキッとした食感が魅力で、焼きとうもろこしや炊き込みご飯など、季節を感じる食材として親しまれています。
実はとうもろこしは、鮮度によって甘みが大きく変わる食材です。また、調理法や組み合わせる食材によって、おいしさをさらに引き立てることができます。
今回は、とうもろこしの基礎知識や栄養、甘さを活かす調理法や保存方法、さらにかつお節やだしと合わせたおすすめの楽しみ方をご紹介します。

1. とうもろこしの基礎知識と栄養 旬・選び方までまとめて解説

とうもろこしはイネ科に属する穀類で世界三大穀物の1つです。世界的にはとうもろこしは食用作物ですが、日本で主に食べられているスイートコーンは未熟のとうもろこしで、野菜に分類されています。甘みが強く、みずみずしい味わいが特徴で、夏を代表する野菜のひとつです。

旬は6〜9月頃で、特に収穫直後は糖度が高く、甘みをしっかり楽しめます。一方で、鮮度が落ちると共に甘みも低下していきます。

そのため、とうもろこしは“鮮度”がとても重要な食材です。購入する際は、皮が鮮やかな緑色であること、先端まで粒がしっかり詰まり、粒にふくらみがあるものを選ぶとよいでしょう。また、ひげが濃い茶色のものはよく熟しており、甘みが強い傾向があります。さらに、ひげの本数が多いものほど粒数が多いともいわれています(注1,2)

甘くておいしいとうもろこしは、“鮮度”と“適切な選び方”によって、味わいに大きな差が出る食材といえるでしょう。
また、とうもろこしには体を動かすためのエネルギー源になる炭水化物が主な栄養素として含まれています。加えて、腸内環境の維持や生活習慣病予防に役立つ食物繊維を含むことも注目したい点です。また、ビタミンB群のうちビタミンB1やナイアシン、葉酸を含む特徴があります。ビタミンB1やナイアシンはエネルギー代謝に関与する栄養素として知られており、葉酸は赤血球の形成を助けるほか、胎児の健やかな発育にも関わっています(注1,3,4,5)

2. 甘さを逃がさない調理法と保存方法

とうもろこしは加熱することで甘みが引き立つ食材です。ただし、調理方法によって風味や栄養素の残り方が変わるため、特徴を知っておくとよりおいしく楽しめます。
代表的な加熱方法としては、「茹でる」「蒸す」「電子レンジ加熱」があります。茹でる方法は手軽ですが、水に溶けやすい栄養素が流出しやすい点には注意が必要です(注3)。一方、蒸す方法は水に触れにくいため、一般的に甘みや栄養素を保ちやすいとされています。また、電子レンジ加熱は水にさらさず加熱できるため、栄養も逃げにくく、効率よく調理しやすい方法です。
とうもろこしの粒を外す際は、加熱後の方が扱いやすく、粒も取りやすくなります。包丁で縦に切り落とすほか、手でほぐしながら外す方法もあります。

とうもろこしは鮮度低下が早いため、時間が経つほど甘みが失われていきます。購入したその日のうちに食べるのが最もおすすめです。すぐに食べない場合は、皮付きのままラップで包み、茎を下にして立てて冷蔵保存し、できるだけ早めに食べ切りましょう。
少しでも長く保存したい場合は、加熱後に冷蔵・冷凍保存すると甘みを保ちやすくなります。冷蔵する場合は、茹でてからラップをして2,3日保存が可能です。冷凍する場合は、茹でてから3cm程度の輪切りにするか粒を外して密閉袋に入れると良いでしょう。粒を外して保存しておくと、炒め物やスープなどにも使いやすく便利です(注1,2)

3. とうもろこしをもっとおいしく食べるには

とうもろこしのおいしさを引き立てるポイントのひとつが、「うま味」の組み合わせです。とうもろこしには、うま味成分のひとつである「グルタミン酸」が含まれています。一方、かつお節やかつおだし、ツナ缶のほか、鶏肉や豚肉、牛肉、魚介類などには、「イノシン酸」という別のうま味成分が多く含まれています。この異なる種類のうま味成分を組み合わせることで、うま味が強く感じられる“うま味の相乗効果”が生まれます(注3,6)
とうもろこし料理というと、焼きとうもろこしや茹でとうもろこし、コーンバターなど、素材の甘みを活かしたシンプルな調理が定番です。そこに、かつお節やだしのうま味を重ねることで、味わいに奥行きが生まれ、満足感の高い一品になります。

例えば、焼きとうもろこしにかつお節を合わせれば、香ばしさとうま味が加わり、風味豊かな味わいを楽しめます。また、とうもろこしのサラダにかつお節を加えることで、とうもろこしの甘みがより引き立ちます。さらに、出汁で炊いたとうもろこしの炊き込みご飯を主食として取り入れると、ご飯にシャキッとした食感が加わり、うま味が満足感を高め、食べ応えのある一品になります。
一方で、生のとうもろこしは旬や鮮度に左右されやすい食材です。その点、コーン缶は季節を問わず安定した甘みとうま味を楽しめるため、日常的に取り入れやすい便利な食材といえるでしょう。
特に、かつお節やだしと組み合わせることで、手軽な調理でもうま味で満足感をしっかり得ることができます。

とうもろこしやコーン缶を使い、かつお節やだしのうま味を活かしたレシピを、ぜひ日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

藤橋ひとみ

株式会社フードアンドヘルスラボ 代表取締役、管理栄養士。東京大学大学院医学系研究科修了(医学博士)。

すべての人が毎日の食事で 心と体のトラブルを予防・改善できる社会づくりに貢献すべく、コラム執筆、コンサルティング、レシピ開発、メディア出演など幅広く活動中。
HP:https://is-food-health-labo.com/