子どものお弁当デビュー!かつお節をちょい足ししてもっとおいしく

この春から我が子が幼稚園へ入園!お弁当づくりがはじまる方も多く、「どんなお弁当箱を用意したらいいの?」「何を詰めればいい?」など、迷っているママやパパも多いのではないでしょうか。

そこで、子どもの成長に合ったお弁当箱の選び方やかつお節をプラスしてお弁当をおいしく作るコツをご紹介していきます。

1.子どもに合ったお弁当箱を選ぼう!

一口に子ども用のお弁当箱といっても、年齢や食べる量などによって選ぶサイズが異なります。目安は、いつも子どもが食べているごはんの量がお弁当箱の半分を占めるくらいがいいでしょう。

「ひとりで全部食べられた!」という達成感を優先して、小さめのお弁当箱からはじめていくのがおすすめです。

<ごはんの量とお弁当箱の大きさの目安>
●年少さん 80g … 250ml
●年中さん 100g … 300ml
●年長さん 120g … 400ml
※量はおおよその目安です。個人差があるのでその子に合わせてあげましょう。

<開け閉めしやすい蓋を選ぼう!>
子どもが自分で開け閉めしやすい蓋の形状で選ぶのがポイントです。

・かぶせるタイプ 
まだ手先が器用でない子には、使いやすくておすすめです。
・両サイドで止めるタイプ
開け閉めにコツがいります。練習してから使いましょう。

2.お弁当に入れる内容と作るときに気をつけたいポイントは?

まだ食べられる量が少ない園児のお弁当は、主食であるごはんやパンに、主菜となる肉や魚のおかず、副菜の野菜のおかずが1品ずつあれば十分です。

まずは栄養バランスよりも、子どもたちが食べ慣れているおかずをメインにして、全部食べることを目標にするとよいでしょう。

<子どもに完食してもらう3つのコツ>
ひとりで食べることに慣れていない園児でも、食べやすいように工夫してあげましょう。

1:一口サイズを目安に
おかずは、咀嚼しやすいようになるべく一口サイズにします。ごはんも一口サイズのおにぎりからスタートするのがおすすめです。

2:手づかみ料理で食べやすく
お箸やフォークがまだ上手に使えない子どもは多いので、特にはじめのうちは、手でつかんで食べられる内容にしてあげましょう。

・主食:おにぎり、サンドイッチなど
・主菜:卵焼き、ハンバーグなど
・副菜:茶巾、茹でブロッコリーなど

3:野菜のおかずで彩りアップを
食欲を刺激する見た目の華やかさも重要です。色とりどりの野菜を活用すれば、自然と栄養バランスもよくなります。

・赤:にんじん、ミニトマト(※)、パプリカなど
・黄:コーン、パプリカ、さつまいも、かぼちゃなど
・緑:枝豆、いんげん、ブロッコリー、ほうれん草など
※ミニトマトは、丸ごと食べさせると誤嚥のリスクがあるため、幼児の場合、4等分にしたり、調理して軟らかくしたりするのがおすすめです(注2)。

<お弁当づくりで気をつけたい5か条(注3)
お弁当は作ってから食べるまでの間に時間があるので、衛生面に配慮しましょう。

1:手指・調理器具は清潔に
手指や調理器具はしっかり洗い、菌を寄せ付けないようにしましょう。包丁やまな板を洗ってから、熱湯をかけると消毒効果があります。

2:食材は素手で触らない
おかずを詰めるときも、なるべく手ではなく、菜箸を使うようにします。

3:中まで火を通す
食材は新鮮なものを使い、中までしっかり火を通すことが大切です。

4:汁気を切る
水分があると細菌が繁殖しやすくなるので、おかずはなるべく汁気の少ないものを選びましょう。詰める前にざるにあげて汁気を切る方法もあります。

5:よく冷ましてから
温かいうちに詰めると、お弁当箱内に蒸気がこもって水分となり、食材が傷む原因になります。しっかり冷ましてから詰めましょう。暑い時期は、保冷剤や保冷バックを活用すると、より安心です。

3.おかずを詰めるときの基本の4ステップを知ろう!

お弁当を詰めるときのポイントは、“量が多いものから詰める”が鉄則です。おかずは、カップに入れてから詰めると崩れにくく、見栄えもよくなります。

1:量が最も多いごはんから!
ごはんは冷めると詰めにくいので温かいうちに詰めて冷ましておきます。押し付けず、ふっくらと入れましょう。おにぎりの場合は、隅に寄せます。

2:次に主菜を詰める
残ったスペースに肉や魚などメインになるおかずを詰めます。

3:その次に、副菜
野菜のおかずを詰めます。汁気があればしっかり切ってから詰めましょう。さらに、お浸しや煮物などの下にかつお節を敷いておくと、時間が経ったあとの水分を吸ってくれます。

4:彩りアップ&隙間おかずで調整
色や量のバランスを見て、茹で野菜を詰めたり、ふりかけをふったりします。

<適度な隙間も大切に>
小さな子どもは、指やフォークが入りやすい適度な隙間がある方が食べやすいものです。お弁当をギュウギュウに詰めるのは避けましょう。

4.かつお節をプラスして手軽においしいお弁当に

お弁当のひと工夫やアレンジには、かつお節がおすすめです。
かつおパックは長期保存(未開封)ができるので、常備しておくといつでも使えるのも嬉しいポイントです。

1:たんぱく質とおいしさのちょい足しで、子どもの成長と完食を応援!
ごはんやおかずにかけたり、混ぜ込んだりするだけで、成長期に必要なたんぱく質をちょい足しできます。また、うま味成分である「イノシン酸」を多く含むので、手軽においしさも足すことができ、完食をサポートしてくれます。

2:汁気の多いおかずの下に敷いて汁漏れ防止に
お弁当で気になるのが汁漏れ。汁気は少なくしたつもりなのに、あとから水分が出てくることがあります。そこで、お浸しや煮物などの汁気の多いおかずの下にかつお節を敷いておくことで、かつお節が余分な水分を吸収し、味や見た目が悪くなるのを防いでくれます。一緒にうま味もプラスできるので、一石二鳥です。

3:かつお節をキャラ弁素材に!楽しいお弁当で子どもの食欲アップ
お弁当づくりに慣れてきたら、キャラ弁にも挑戦!かつお節を髪の毛や動物の毛に見立てれば、可愛いお弁当に!楽しいお弁当はそれだけで食欲がアップしますよね。

5.入園前の不安は、お弁当ごっこで楽しく解消!

子どもがしっかりお弁当をひとりで食べられるか心配なママやパパも多いでしょう。そんなときは、お弁当箱の開け閉めや、袋からの出し入れの練習をかねて、入園前にご自宅でお弁当を食べる練習をしてみましょう。

子どもが食べる様子から、お弁当の量の目安を把握したり、メニューを決めるヒントをつかめるかもしれません。

ぜひ、かつお節を取り入れながらおいしいお弁当を作ってみてくださいね。

この記事の監修者

横川仁美(よこかわひとみ)

食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表
管理栄養士×お味噌汁レシピ研究家

管理栄養士を取得後、保健指導や重症化予防、ダイエットサポート、電話相談のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方の食のアドバイスに携わる。
現在は、コラム執筆・監修、レシピ作成、オンラインでのダイエットカウンセリングを中心に活動。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
HP:https://yokokawa-hitomi.com/

脚注:
注1) 「カンタンかわいい園児のおべんとう」(主婦の友社、2020)
注2) 「Vol.549 ミニトマトや大粒のブドウは4等分しましょう!」(消費者庁)
注3) 「お弁当づくりによる食中毒を予防するために」(農林水産省)
(全て参照 2022.11.30)