そうめん・ひやむぎの違いとは?太さの違いと楽しみ方、かつお節アレンジまで紹介

夏に親しまれているそうめん・ひやむぎは、のどごしが良く、さっぱりとした味わいが魅力です。見た目はよく似ていますが、その違いはどこにあるのでしょうか。
麺の太さに注目しながら、そうめんとひやむぎの違いと楽しみ方、さらにかつお節を使ったアレンジをご紹介します。

1. 太さで分かる、そうめんとひやむぎの違い

そうめんとひやむぎは、いずれも「うどん類」に分類されます(注1)。うどん類とは、小麦粉に食塩水を加えて作られる麺を指し、うどん、ひらめん、そうめん、ひやむぎなどの種類があります(注1)
良質な小麦が採れる北関東や瀬戸内地域で麺食文化が発展し、江戸時代には東北から九州にかけて各地でさまざまな名物そうめんが生まれたとされています(注1)
麺の太さやコシ、食べ方は地域の特色を示しており、日本各地で独自の麺文化が受け継がれています。

そうめんとひやむぎの主な違いは、麺の太さにあります。
そうめんとひやむぎは「うどん類」の中の「乾めん類(乾燥させた麺)」に分類されます。この乾めん類(乾燥させた麺)は、食品表示基準により麺の太さで名称が定められています(注2)。基準では、そうめんは長径1.3mm未満、ひやむぎは長径1.3mm以上1.7mm未満とされています(注2)

この基準により、うどんやひらめん(きしめん・ひもかわ)も、太さや形状によって名称が区分されています。

2. 手延べと機械製、それぞれの作り方

乾めんには、生地を手作業で引き延ばして作る「手延べ」と、機械で成形して作る方法があります(注3)。そうめんやひやむぎ、うどん、ひらめんなどは、こうした方法で作られます(注3)

ここでは、そうめんを例に製法の違いを見てみましょう。

「手延べそうめん」は、小麦粉に食塩や水を混ぜた生地に食用植物油を塗り、よりをかけながら丸棒状に細く引き延ばして乾燥させます(注3,4)
一方、「機械製そうめん」は、生地をローラーで薄く伸ばし、切り刃で細く切ったあと乾燥させます(注4)

商品によって違いはありますが、一般に手延べそうめんは細さやのどごし、歯ごたえが特徴とされ、機械製そうめんは比較的手に取りやすい価格帯の商品が多いとされています(注4)

3. そうめん・ひやむぎの保存方法と注意点

乾めんは、常温で数か月以上の長期保存が可能です(注5,6)。保存する際は、高温になりやすい場所や直射日光が当たりやすい場所、湿気の多い場所を避けましょう(注6)。密閉して保存する場合は、口をしっかり閉めます(注6)

長期間保存できることから、災害時の食料の備えとしても役立ちます(注5,7)

4. 各地のそうめんの特徴を見てみよう!

そうめんは全国各地で作られており、地域ごとに製法や歴史に違いがあります。ここでは、代表的な手延べそうめんの特徴をご紹介します。

< ~ 三大そうめんについて ~ >
三輪そうめん(奈良県)、小豆島そうめん(香川県)、播州そうめん(兵庫県)は、日本三大そうめんとして知られています(注8)。いずれも長い歴史をもち、地域の気候や製法の違いを活かしたそうめん作りが受け継がれています。

・三輪そうめん(奈良県)
三輪そうめんは、寒さが厳しく乾燥した冬の奈良盆地で生産されます。製造工程は1〜2日かかり、その途中で「ウマシ」と呼ばれる熟成工程を何度もはさむことが特徴です。この工程により水分が適度に飛び、のどごしが良く、ゆでのびが起きにくいそうめんに仕上がります。
今から1200年以上前、三輪にある大神神社の宮司の息子が、小麦の栽培に適した三輪の地に種をまき、収穫した小麦を麺に加工したものが三輪そうめんの始まりとされています(注9)

・小豆島そうめん(香川県)
小豆島(しょうどしま)そうめんは、地元の言い伝えによると1598年に初めて小豆島へ伝わったとされています。島民が伊勢神宮(現在の三重県)への参拝から戻る際、奈良県の三輪地区で製麺技術を学び、持ち帰ったことが始まりとされています。そうめんは冬に製造され、瀬戸内海から吹く冷たい風の中、延ばした麺を広い空の下の棚で乾燥させます。また、小豆島はごま油の産地であり、生産工程でごま油を使用することが定められています(注10)

・播州そうめん(兵庫県)
播州そうめん「揖保乃糸」は播磨地方の名産品で、コシがあり歯切れが良く、ゆでのびしにくいのが特徴です。その歴史は古く、斑鳩寺(揖保郡太子町)の古文書にある応永25年(1418年)の条項に「サウメン」の記述が見られることから、すでに当時から播州地区との関わりがあったことがうかがえます。江戸時代には龍野藩の奨励も受け、小麦や揖保川の水、赤穂の塩に恵まれ発展しました。現在は7等級に分かれ、贈答用まで展開されています(注11)

5. そうめんつゆ・そばつゆ・うどんつゆで異なる、つゆの甘さの違い

麺類を食べるときに欠かせないのが、「めんつゆ」です。めんつゆは、かつお節や昆布、しいたけなどから取っただしに、醤油や砂糖、みりんなどのかえしを加えて作られます。一般的には、そうめん用が甘味が強く、次いでそば用、うどん用の順とされています(注12)

6. 薬味で広がる、そうめん・ひやむぎの楽しみ方

そうめん・ひやむぎは、薬味を添えることで味わいの印象が大きく変わります。香りや辛み、うま味を加えることで、さっぱりとした麺に変化が生まれます。めんつゆとの組み合わせを工夫しながら、自分好みの味わいを見つけてみましょう。

  • 長ねぎ:どんな麺にも合う定番の薬味。食べる直前に刻むと風味が一層豊かになります。
  • 七味唐辛子:ピリリとした辛みが特徴。味にメリハリが生まれます。
  • しょうが:さわやかな香りとほどよい辛みで、すっきりとした後味を楽しめます。
  • わさび:特有のツーンとした辛さが、アクセント。冷たい麺によく合います。
  • 大葉:さわやかな香りが広がり、麺の風味を引き立てます。刻んでたっぷり添えるのもおすすめです。
  • かつお節:めんつゆのベースとしてだけでなく、トッピングとしても使えます。香りとうま味で、味わいをより豊かにします。
  • みょうが:さわやかな香りと程よい辛みがあり、そうめん・ひやむぎとの相性も抜群です。

7. そうめんとひやむぎで暑い夏を乗り切ろう

そうめんとひやむぎは、暑い夏にぴったりの麺です。冷たいめんつゆと薬味を組み合わせることで、さっぱりと食べられます。長ねぎや大葉、みょうがなどの香味野菜で香りを添え、しょうがやわさび、七味唐辛子を少量加えると味にメリハリが出ます。つゆや薬味を工夫することで、同じ麺でも多彩な味わいが広がります。

ぜひ、自分好みの組み合わせを見つけて、夏の食事を楽しんでみてください。

この記事の監修者

横川仁美

食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表
管理栄養士×お味噌汁レシピ研究家

管理栄養士を取得後、保健指導や重症化予防、ダイエットサポート、電話相談のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方の食のアドバイスに携わる。
現在は、コラム執筆・監修、レシピ作成、オンラインでのダイエットカウンセリングを中心に活動。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。HP: https://yokokawa-hitomi.com/