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かつお節ができるまで

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絆の一節 〜かつお節ができるまで〜

  • 序節 絆
  • 第一節 大いなる命の恵み
  • 第二節 自然の摂理の中で
  • 第三節 新しい命の誕生
  • 終節 光

序節 絆

かつお節ができるまで。そこには膨大な時間と手間が存在する。
数えきれない人の手が存在する。
ヤマキの使命はかつお節業界を牽引し、日本の食文化を守ること。
自然の恵みを美味しさに変えて日本の食卓に届けること。
その志は産地から漁業にまで浸透している。志をひとつにしたとき、たしかな絆が生まれる。
かつお節は絆によって生み出される賜物である。
かつお節に携わるすべての人は、同じ船に乗り合わせた同志。
その船は、時代の荒波を勇猛果敢に突き進んでいる。
その船の名はヤマキ。もたらすものは光。

第一節 大いなる命の恵み

「漁 獲」

釣り上げられた鰹は、船上で速やかに凍結させられる。
マイナス20℃で凍結することで、鰹は最高の鮮度を保つ。
日本の漁業に対する規制は年々強まり、人件費や燃料費の課題も山積している。
それでも尚、鮮度へのこだわりは変わることがない。いい鰹がいい節を生み、いい節がいいだしを生む。
漁師達はその連鎖をしっかりと心得ている。そして、かつお節という日本の伝統文化を絶やしてはいけないという
使命感こそが漁業の原動力となっている。
漁師達は大海原の潮流を眺めながらも、日本の食文化を見据えている。

※漁獲には一本釣りと巻網があります。

「水揚げ」

約45日間の航海を経て、責務を果たした男達は大量の鰹と共に港へ帰ってくる。
水揚げ。赤道付近の太平洋・インド洋の命が、陸に渡される。
濃紺の闇の中で大きな船の黄色い灯りが、辺りを照らす。凍てついた鰹は空気さえも凍らせ、白い蒸気を放つ。
中には口を大きく開けた状態で凍りついた鰹もいる。先ほどまで泳ぎ回っていた鰹の姿だ。
船上での凍結技術の精度がうかがえる。
待ち構えた男達は目を輝かせながら、魚体の大きさ、種類を即座に選別して仕分ける。
船の冷凍倉庫を空っぽにするまで、水揚げ作業はおよそ2日間続く。

「せり」

水揚げされた鰹に値がつけられ、せりが始まる。
集まった人たちの手帳には日々変動する水揚げ状況と相場の記録がびっちりと記載されている。
種類と重量と価格が矢継ぎ早に読み上げられ、札が投げられる。
最高値の札が投げられたとき、鰹の向かう先が決定される。
ここにも経済があり、競争原理はある。しかしその目的は紛れもない共存共栄というかたちなのだ。
せりが終わると張りつめた空気は解け、人々が笑顔で会話を交わす。
いつものように彼らの日常が始まる。

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第二節 自然の摂理の中で

「解凍」

冷たい水の中で氷点下に保たれていた鰹たちにとって、
極上のかつお節に生まれ変わるための長い長い旅が始まる。
しかし、ここからの煮釜に入るまでの作業にはスピードが求められる。
解凍された鰹は空気に触れると酸化され、いや応なく鮮度を保つ戦いになる。
端緒となる解凍の段階でもたついているようでは話にならない。

「生切り」

次々と運ばれる鰹の頭は一気に断ち落とされる。
大胆なように見えて、繊細な職人の眼は瞬時に魚体の大小を見極め、寸分狂わず刃を入れていく。
身を裂いて血が飛び散り、骨があらわになろうと、熟練の職人たちは淡々と、一切無駄のない動きで作業を続ける。
鰹には不要な部分が一切なく、生切りの工程で取り分けられた頭や内臓も加工され、他の食品の中に生かされる。
それは命が生きて、他の命を生かし、やがて還っていくという自然の摂理にならっているだけ。
職人たちは命をいただくという人間の生きるすべを十分に受け容れ、ただ作業に打ち込む。

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第三節 新しい命の誕生

「煮熟」

生切りされた鰹は金属製の籠に素早く並べられる。
それは籠立てという作業であり、魚体の大きさによって並べる間隔を瞬時に見極めるという匠の技。
ひとつ間違うと曲がったり反り返った節ができる。
こうして丁寧に並べられた鰹は、いよいよ煮釜の中に入れられる。
沸騰させると気泡が立ち、身を傷めてしまうので温度設定は100℃手前。
熱を帯びた身は外側からタンパク変性が起こり、タンパク質が十分に凝固すると煮熟を終える。
煮釜の水は魚のエキスが出て透明な琥珀色になっているが、これもまた貴重な資源。
後に濃縮され、鰹エキスとして様々な用途に生かされる。
歴史の中で構築された煮熟というこの工程により、鰹はかつお節へと向かう。

「骨抜き」

煮熟から上がった鰹は、骨抜きが速やかに行われる程度の温度まで冷やされる。
時が来て、待ち構える職人たちのもとに鰹が運ばれると、一斉に骨抜きが始まる。
目にも止まらぬ速さで、次々と小骨が抜かれていく。
素人から見ると神業とも思われる作業だ。
今、産地の工場でも先進の機械が導入され、効率化と衛生管理が急速に進んでいる。
しかし、この工程だけはどんなに機械化が進もうと、人間の手に勝ることはできないと言う。
かつお節の伝統を未来へ継承するために、若い職人の育成も大きな課題となっている。
ここにいる職人達も、言わずもがな先輩職人から技術を学んだのだ。

「焙乾」

いぶすことによって水分を飛ばすのが焙乾と呼ばれる工程。同時に静菌作用も働く。
わき上がる煙が鰹に香ばしい焙乾香を与え、また酸化防止作用をもたらす。
匂い、火力、火持ちにおいて優れている広葉樹を薪として使用している。
また薪を使い終えた後に残る灰は肥料等に生かされる。
焙乾した鰹はセイロにいれて寝かし、節の内側にある水分を表面に拡散させ、再び焙乾。
これをくり返すこと二週間。鰹はかつお節として新たな命を宿す。

「研磨」

焙乾によって出来あがるかつお節は薫臭のある荒節と呼ばれる。
煙によって周囲はタールで覆われていてカビが生えにくい状態となっている。
荒節を研磨することでタールは落とされ、カビが生えやすい裸節となる。

「枯節」

カビをつけることで裸節は枯節となり、水分が飛び、脂肪分が分解されて、
焙乾香や酸味が少なくなって上品な風味とうま味が際立つ。
枯節をさらに何度もカビ付けしたものが本枯節となり、極上のかつお節と言われる。

終節 光

かつお節の起源は歴史をひもといても定かではない。
最古の記録では古事記に「堅魚」とあり、
天皇への貢ぎ物として伊勢神宮に奉納されていたという記載がある。
しかし、それが今作られているかつお節と同じものをさしているどうかも定かではない。
紛れも無く言えること。かつお節には脈々と受け継がれてきた日本の精神が宿っている。
それは今なお、多くの匠の手によって守られ続けている。
それは日本人の叡智の結晶。それは古からの贈り物。
絆の一節は、この時代を照らすひとすじの光となり、未来をも照らす。
そして日本の光は世界をも照らす。
ヤマキという船はとてつもなく大きな志を乗せて、今日も舵を取っている。

【取材・撮影協力】 株式会社丸十、枕崎市漁業協同組合  【写真提供】 枕崎市役所 水産商工課

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